① Appleは「アップデートに必要な空き容量」を数字で出していません。空きが足りないときに案内されるページを3本開きましたが、GBという単位が1つも出てきません。
② それでもネットには「10GB」「15GB」といった数字が並んでいます。たどっていくと、出しているのは容量を増やすソフトを売っている会社と、そのまとめ記事でした。
③ ただし今回開いたAppleのページの中に、数字が書かれていたページが1つありました。それはApple Intelligenceが使う容量(最大14GB/8GB/1.5GB)で、アップデートに必要な空きとは別の数字です。
★この記事のApple公式の引用は、2026年9月24日に日本語のサポートページを1つずつ開いて写したものです。
同じ題材の動画を、9月26日の17時に公開しました(すぐ下)。この記事には、動画に入りきらないものを置いてあります(Appleが数字を書いていた1ページ(Apple Intelligenceの容量)/出回っている数字の出どころ/12年前のiOS 8の実例)。
「iOS 27に上げたいけど、空きがどれくらい要るのか分からない」——これが今回の題材です。調べてみて、いちばん驚いたのはAppleがその数字をどこにも出していないことでした。
Appleは「十分な空き容量」としか書いていません
まず、空きが足りなくてアップデートできないときにAppleが案内するページを開きます。原文はこうです。
「十分な」としか書かれていません。数字はありません。
| 開いたページ | 公開日 | GBという表記 |
|---|---|---|
| iPhoneやiPadがアップデートされない場合 | 2025年12月26日 | 0件 |
| iPhoneやiPadをアップデートする | 2026年9月22日 | 0件 |
| iPhoneやiPadのストレージを確認する方法 | 2025年12月29日 | 0件 |
★2026年9月24日に、3ページとも開いて数えました。★「Appleがどこにも書いていない」とは言えません——見たのはこの3ページだけです。言えるのは「空きが足りないときに案内されるページには、数字がありません」までです。
【この記事だけ】今回開いた中で、Appleが数字を書いていたページ
ただし、今回開いたAppleのページの中に、ストレージの数字が書かれたページが1つありました。「次世代のApple Intelligenceの入手方法」というページです。
| 対象 | 必要なストレージ(Appleの表記) |
|---|---|
| iPhone 17 Pro/17 Pro Max/iPhone Air (ほかM4以降のiPad・M3以降のMacなど) | 最大14GB |
| そのほかのApple Intelligence対応のiPhone・iPad・Mac | 最大8GB |
| Apple Watch | 最大1.5GB |
★2026年9月24日にApple「次世代のApple Intelligenceの入手方法」で確認(原文『デバイスに最大14GBのストレージが必要』ほか)。
この14GB・8GBは、Apple Intelligence(AIの機能)が使う容量です。「iOS 27へのアップデートに必要な空き」ではありません。別の数字です。
ですから「iOS 27には14GB要る」という言い方は、間違いです。正しくは「AIの機能そのものが、最大14GB使うとAppleが書いている」です。
とはいえ、この数字は実感とつながります。AIが動く機種ほど本体に置くものが多い=空きが要る、ということだからです。「新しいiPhoneのほうが空きを食う気がする」という感覚には、こういう裏があります。
⬜ 分かっていないこと:このページに出てくるのは17 Pro/17 Pro Max/Airまでで、iPhone 18は1度も出てきません。つまり18 Proが「最大14GB」の側なのか「最大8GB」の側なのかは、書かれていません。★実機の「設定 → 一般 → iPhoneストレージ」で確かめられ次第、この記事に追記します。
【この記事だけ】では、出回っている数字は誰が出しているのか
「10GBは空けておこう」「15GB必要」——こういう数字はどこから来たのか。たどってみました。
| 出どころ | 何を書いているか | この記事で使うか |
|---|---|---|
| 容量を増やすソフトの販売元 | 「アップデートに必要なストレージ容量は?」という見出しで数字を出しています | ❌ 使いません (数字を出すことでソフトが売れる側です) |
| まとめ記事・修理店・個人ブログ | 「5〜8GB」「10〜15GB」「10GB以上あると安全」など、書き手ごとに違う数字 | ❌ 使いません (元をたどると上の販売元か、別のまとめ記事) |
| 使った人の報告(掲示板など) | 「12GB台だった」「4.5GBで足りた」など。iOS 26のときの話 | 🔺 幅としてだけ (1人の報告を相場にはできません) |
| Apple公式 | 「十分な空き容量」(数字なし)/Apple Intelligenceは最大14GB・8GB・1.5GB | ⭕ 使います |
★数字を出しているのは、たいてい「売る側」です。これはうちがPRの案件で「データ復元ソフト系は受けない」と決めているのと、同じ理由です。
使った人の報告も見てみましたが、4GB台から16GB台まで、4倍近い幅がありました(これはiOS 26のときの話です)。この幅では「必要な空き」を1つの数字で言えません。だからこの記事も、数字を1つに決めません。
消さずに減らす——Appleの言葉でできること
ここからはAppleが自分で書いている手順だけを並べます。いちばん効くのは、「消す」ではなく「取り除く」です。この2つは意味が違います。
つまり「取り除く」なら、写真やトーク履歴は残ります。アプリのアイコンは残り、もう一度タップすれば再ダウンロードされて、中身も戻ります。自動でやってもらう道順は、Appleのページにそのまま書かれています。
「設定」→「一般」→「[デバイス]ストレージ」→「非使用のアプリを取り除く」の横にある「有効にする」をタップ
★Apple「iPhoneやiPadがアップデートされない場合」の原文どおりです。同じページに『再ダウンロード可能なアプリのデータは、個人データに影響を与えることなくデバイスから削除できます』とあります。


★れんのiPhone 16で、2026年9月26日に撮った画面です。Appleの道順どおりの場所に出ていました。
★iPhone自身の説明文は『空き容量が少ないときに、使用していないアプリを自動的に取り除いて容量を確保します。書類とデータは保存されます。』でした。
★この端末では「8.76GB空けられる」と出ていました(「Free up … of storage」の部分は英語のまま表示されていました)。この数字は端末ごとに違います。ネットの数字より、自分のiPhoneのこの画面を見るのがいちばん確かです。

アプリを1つ開くと、この画面になります。iPhone自身の説明は『この操作を行うとアプリのサイズ分の容量は解放されますが、その書類とデータは保持されます。』でした。
この端末のYouTubeは、アプリのサイズが356.1MB、書類とデータが43.65GB。つまり「取り除く」で空くのは356.1MBぶんで、43.65GBはそのまま残ります。「書類とデータ」が大きいアプリは、取り除いても空きはあまり増えません。
★2026年9月26日に、れんのiPhone 18 Proで撮った画面です(上の2枚はiPhone 16。アプリ1つを開いたところだけを切り出しました)。数字はこの端末の表示で、アプリや使い方によって大きく違います。
★「アプリを削除」の説明は『…すべてのデータがこのiPhoneから削除されます。この操作は取り消せません。』。押す前に、どちらのボタンかを確かめてください。
「その他」は、自分の操作で減らすものではありません
ストレージの画面で大きく出てくる「その他」。ここを一掃する、という話をよく見かけますが、Appleの説明はこうです。
「削除できない」と2回書かれています。「その他」に入っているログやキャッシュは、Appleの説明では自分で削除するものではありません。そのかわり、空きが足りなくなったときはiPhoneが自分で片づけます。同じページにこうあります。
つまり「その他を一掃する方法」を探すより、iPhoneに任せるのがAppleの考え方です。自分でできるのは、上に書いたアプリを取り除くほうです。さらに、表示そのものについてもこう書かれています。
画面の数字と、実際に使われている量はずれることがあると、Apple自身が書いているわけです。だから「あと何GB空けたら足りるか」を、画面の数字だけで詰めるのは難しい。ぴったりを狙わず、余裕をとる——これが結局いちばん確実です。
12年前の実例——更新ファイルは1GB、必要な空きは4.6GB
「ファイルの大きさ=必要な空き」ではありません。これは昔からです。2014年のiOS 8のとき、こう報じられています。
当時よくあった16GBのiPhoneだと、空きの半分くらいがこれで埋まる計算です。インストールの途中では、展開したファイルを置く場所が一時的に要ります。終われば戻りますが、そのあいだは大きく空きが要る——この仕組みは今も同じです。
どうしても空きが足りないときは
Appleのページには、こう書かれています。
WindowsのパソコンからはAppleデバイスアプリ(無ければiTunes)、MacはmacOSの版によって方法が案内されています。★ただし「パソコン経由なら空きが少なくても更新できる」と書かれたApple公式のページは、見つけられませんでした。ですからここは「アップデートが表示されないときの別の方法として案内されている」までにしておきます。
この記事に書いていないこと
・「iOS 27には◯GB必要」という数字——Appleが出していないので、書きません。
・機種別の必要容量の表——作れません。表にすると、確かめられていないものが事実に見えます。
・歴代iOSの必要容量の一覧——出どころが揃わないので作りません。
・18 Proが14GBの側か8GBの側か——Appleのページに書かれていません(分かり次第、ここに追記します)。
・まとめ記事やソフト販売元の数字——孫引きになるので引用しません。
🔗 出どころ(自分で確かめられます)
- Apple「iPhoneやiPadがアップデートされない場合」support.apple.com/ja-jp/108905(公開 2025年12月26日)
- Apple「iPhoneやiPadをアップデートする」support.apple.com/ja-jp/118575(公開 2026年9月22日)
- Apple「iPhoneやiPadのストレージを確認する方法」support.apple.com/ja-jp/108429(公開 2025年12月29日)
- Apple「次世代のApple Intelligenceの入手方法」support.apple.com/ja-jp/121115(14GB/8GB/1.5GBの原文)
- MacRumors 2014年9月18日(iOS 8の4.6GB/7GB)
★Apple公式の4ページは2026年9月24日に1つずつ開いて、原文を写しました。GB表記の数も、その日に数えたものです。
